【訃報】「3年B組金八先生」プロデューサー・柳井満さん、死去['16/2/25]

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Check
  • Share on Tumblr

共同通信などによると、ドラマ「3年B組金八先生」「桜中学シリーズ(新八・仙八・貫八)」をはじめ、「愛と喝采と」「とんぼ」「夫婦道」など、多数のドラマを手がけた元TBSプロデューサー・演出家の柳井満さんが、2月1日に死去していた事が25日、わかりました。

報道によると柳井さんは今月1日、胸部動脈瘤破裂のため、川崎市宮前区の聖マリアンナ医大病院で死去しました。80歳でした。葬儀は近親者で済ませており、後日お別れの会を開くとの事です。

柳井さんの訃報については本日のマスコミ報道に先駆け、15日に「金八先生」で遠藤先生役を演じた山崎銀之丞さんが、自身のツイッターアカウントで「「金八先生」のプロデューサー、柳井さんが2月1日に亡くなっていたことを今知った。」とツイートした事により明らかになっていました。また同日、名前は伏せられていたものの、音楽を担当した城之内ミサさんも「長年仕事をしてきたプロデューサーが急逝された」と、ブログに書き記していました。さらには坂本乙女役を演じた星野真里さんも、訃報を受けてのコメントと思われる内容をブログにアップしています。

金八先生役を演じた武田鉄矢さんは、25日の報道に合わせて追悼のコメントを寄せており、「誠に唐突なお別れになってしまいました。新年会で楽し気に卒業生と語っておられた柳井さん。それから1カ月後に訃報を聞くとは思ってもみませんでした。」と突然の悲報に驚いた様子で、柳井さんに対しては「私はあなたに命じられ、懸命に演じ、そしてあなたから正しく誉めていただきました。その誉め言葉が多過ぎたり、少なかったり、濁ったり、ぬるかったりしたことは一度もありません。いつも柳井さんは正確でした。」「私、今日あるのはあなたのお陰です。さようなら、柳井さん。」などとコメントしています。

関連リンク

お別れ会に関連するブログ記事・ツイート(敬称略)

柳井満さん略歴

1935年3月30日生まれ。東京都出身。東京大学文学部社会学科を卒業後の1958年4月、「株式会社ラジオ東京(現・東京放送ホールディングス/TBS)」に入社。入社当時は報道志望だったものの、その後ドラマ制作部に配属。演出補を経て、1960年代前半には「水曜劇場」「日曜劇場」などの作品の演出を手がけるようになる。

1970年代後半に入ると演出だけでなく、プロデューサーも担当するようになり、77年には当時新人女優だった名取裕子を起用した「ポーラテレビ小説・おゆき」、79年には当時は無名に近かった歌手・岸田智史(現・岸田敏志)を起用した「愛と喝采と」をプロデュース。新人歌手をスターに育て上げるというドラマのストーリーとの相乗効果で、岸田が歌う挿入歌「きみの朝」はオリコン1位を獲得。人気歌手となる。この企画が成功した事で、次のプロデュース作品となる「3年B組金八先生」でも同様の手法を取り入れ、フォークグループ・海援隊の武田鉄矢を主演に抜擢。小山内美江子氏脚本による「十五歳の母」が注目を浴び、主題歌のヒットや出演生徒のアイドル的人気の獲得など、「金八」は大ブームとなる。

1980年代には「金八シリーズ」や新八・仙八・貫八先生の「桜中学シリーズ」のプロデュースを続けたほか、歌手・長渕剛を主演に起用した「家族ゲーム」「親子ゲーム」「とんぼ」などが話題を集める。また、演出でも「日曜劇場」の作品などを手がけた。

1990年代には引き続き「日曜劇場」作品の演出・プロデュースのほか、陣内孝則主演の「イエローカード」「お兄ちゃんの選択」などをプロデュース。95年には、しばらく制作を休止していた「金八先生」の第4シリーズをプロデュースし、同年に定年を迎える。

定年後は嘱託社員として引き続きTBSに在籍。「金八シリーズ」のプロデュースを続け、2007年には13年ぶりの新作となる、武田鉄矢主演の「夫婦道」をプロデュース。そして2011年3月、32年間続いた「3年B組金八先生・ファイナル」のプロデュースを最後に、演出・プロデュース業を引退した。

引退後の2012年からは、作曲家・城之内ミサが特任教授として在籍する、東邦音楽短期大学で講師を務めるなど、晩年も精力的に活動した。

2016年2月1日、胸部動脈瘤破裂のため死去。80歳。

出典

このページのトップへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Check
  • Share on Tumblr